短歌に興味がない人ほど読んでほしいおすすめ短歌

良かったもの

短歌に興味がない人ほど読んでほしいおすすめ短歌

短歌ってこむずかしいイメージがありませんか? 僕はありました。

仕事の短歌

サラリーマン向きではないと思ひをりみーんな思ひをり赤い月見て/田村元

足裏に畳の触るれば呼び水のごとく一日の疲れ湧き出づ/加藤美智子

毎日の勤務(つとめ)のなかのをりふしに呆然とをるをわが秘密とす/宮柊二

唐突にテレビの中に起りたる喝采を背に聞きて出で来つ/石田比呂志

われらみな記者の適性を疑はず肘押し合ひてメモをとりゐつ/島田修二

「もういやだ俺はペリカン便に行く」クロネコヤマト倉庫の壁に/入谷いずみ

青春の短歌

しろがねの洗眼蛇口を全開にして夏の空あらふ少年 /光森裕樹

ハブられたイケてるやつがワンランク下の僕らと弁当食べる/うえたに

まいちゃんのたてぶえなめたさかいくん谷町線でぐうぐうねてた /今橋愛

我よりも美しき友と連れだちて男群れ居る場所を通れり/栗木京子

ボケ岡と呼ばるる少年壁に向きボールを投げをりほとんど捕れず/島田修三

家族の短歌

俺らしくないなないなとポストまで小さき息子を片手に抱いて/佐佐木幸綱

女房のコブラツイスト凄きかな戯れといへ悲鳴ぞ出づる/島田修三

つぎつぎに「おじやましました」と言ふ声の聞こえて息子もゐなくなりたり/花山多佳子

旅を思ふ夫の心!叱り、泣く、妻子(つまこ)の心!朝の食卓!/石川啄木

かなしきは、(われもしかりき)叱れども、打てども泣かぬ児の心なる。/石川啄木

いつのまにか実家の鍵は失せにけりベル押せばハイッと父の声する/大松達知

読みやすく 覚えやすくて 感じよく 平凡すぎず 非凡すぎぬ名/俵万智

祖母と母いさかう夜の食卓に子は近づかずひとり遊びす/俵万智

一歳の子のはなくそをリレーする四十二歳(しじふにさい)の夫婦(めをと)の小指/大松達知

おまへを揺らしながらおまへの歌を作るおまへにひとりだけの男親/大松達知

ゴルフボールもテニスボールも持つてきて使はず終はる妻の分娩/大松達知

歩かうとわが言ひ妻はバスと言ひ子が歩こうと言ひて歩き出す/奥村晃作

生死の短歌

生きているだけで三万五千ポイント!!!!!!!!!笑うと倍!!!!!!!!!!/石井僚一

ひら仮名は凄まじきかなはははははははははははは母死んだ/仙波龍英

昨日まで人のことかと思いしがおれが死ぬのかそれはたまらん /蜀山人(大田南畝)

学校の短歌

形容詞過去教えむとルーシーに「さびしかった」と二度言はせたり/大口玲子

はつ雪の朝ランドセルの子供らの手に手に手に手に手に雪の玉/梨澤亜弓

佐野朋子のばかころしたろと思ひつつ教室へ行きしが佐野朋子おらず /小池光

スポーツの短歌

九つの人九つの場をしめてベースボールの始まらんとす/正岡子規

左手には飲、右手には食ありて拍手は顔の筋肉でする/大松達知

ハイパントあげ走りゆく吾の前青きジャージーの敵いるばかり/佐佐木幸綱

酒の短歌

我ははや酩酊したり肘枕ごろり天下を盗りそこなって/石田比呂志

おつまみはそなたの乳首でよいなどと言いてつまみぬひょいとばかりに/石田比呂志

食べ物・飲み物の短歌

いけないボンカレーチンする前にご飯よそってしまったお釜にもどす/斉藤斎藤

雨の県道あるいてゆけばなんでしょうぶちまけられてこれはのり弁/斉藤斎藤

あのこ紙パックのジュースをストローの穴からストローなしで飲み干す/盛田志保子

銀杏を食べて鼻血が出ましたかああ出たねと智恵子さんは言う/野寺夕子

そして切り出すほかなくてストローを赤いソーダがもどっていった/加藤治郎

妻楊枝もて歯を掘れば昨日食いし蕎麦の薬味の辛き粒出ず/浜田康敬

夜、歯磨き直後のチョコレートめっちゃうまいまた歯を磨いて寝る夜/石井僚一

恋の短歌

あなたの匂いあなたの鼻でかいでみる慣れているから匂いはしない/斉藤斎藤

ぼくはただあなたになりたいだけなのにふたりならんで映画を見てる/斉藤斎藤

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