短歌というと一見むずかしそうに思えるかもしれませんが、実はとても自由で何でもありなのです。
この記事では短歌をどうやってつくるればいいのか?解説しています。
授業の宿題で「短歌をつくりなさい」と言われて悩んでいる方も、ぜひこの記事を読んで気軽につくってみてくださいね。
まずはじめに:短歌とは
短歌は、五・七・五・七・七のリズムでつくられた短い詩です。
俳句は、五・七・五。
短歌は俳句とは違い、季語は必要ありません。
ルールといえばこれぐらいで、あとは自由につくって問題ありません。
短歌の作り方
それでは短歌の作り方を解説していきましょう。
1. 見たまんまを言えばいい
何かうまいことを言わなければならない、綺麗なことを言わなければならない、などは一切ありません。
見たまんまを言えば良いのです。
高い評価を得ている見たまんまの短歌
見たまんまの短歌で高い評価を得ているものを例に挙げてみます。
次々に走り過ぎ行く自動車の運転する人みな前を向く/奥村晃作
中年のハゲの男が立ち上がり大太鼓打つ体力で打つ/奥村晃作
九つの人九つの場を占めてベースボールの始まらむとす/正岡子規
あのこ紙パックのジュースをストローの穴からストローなしで飲み干す/盛田志保子
螺旋階段ひとりだけ逆方向に駆け下りていくあやまりながら/虫武一俊
見たまんまですね。
2. 区切れは気にしなくていい
五・七・五・七・七でつくるのが短歌ですが、それぞれ五の音、七の音、ときっちり当てはめなくても問題ありません。
例えば
いけないボンカレーチンする前にごはんよそってしまったお釜にもどす/斉藤斎藤
という短歌があります。
五・七・五・七・七で区切ってみようとすると
いけないボン/カレーチンする/前にごはん/よそってしまった/お釜にもどす
単語の途中で区切りがきます。
こんなのも気にせず、トータルで五・七・五・七・七になればいいと気楽に考えましょう。
3. 五・七・五・七・七じゃなくてもいい
さらに言うと五・七・五・七・七じゃなくてもいいです。
自動販売機と ばあさんのタバコ屋が 自動販売機と 自動販売機と ばあさんに/斉藤斎藤
生きているだけで三万五千ポイント!!!!!!!!!笑うと倍!!!!!!!!!!/石井僚一
まったく五・七・五・七・七ではありませんね。
とはいってもあんまり基準がなさすぎると短歌ではなくなってしまうので八・八・八・八・八くらいで考えるといいでしょう。
いちばん大事なのは日常を観察すること
上で説明したように、短歌に厳密なルールはありません。
自由な発想で楽しんで作ればよいかと思います。
見たまんまを自由な形で短歌にしてみてくださいね。
そこでいちばん重要になってくるのが日常を観察すること。
いま生きている世の中を起こっている出来事を目を凝らして見てみてください。
そこを自分なりに切り取ることで、すばらしい短歌ができるでしょう。